ブラジルの笑い話 その25 幸福論

1970年1月、ワシントンで開かれた文学者の集いで、イギリス人とフランス人とロシア人の文学者3人が幸福論について話をしていた。

イギリス人がしみじみという。
「幸福ねえ。そうだねえ、仕事から疲れて帰ってくると僕のスリッパが
暖められて、暖炉の側に揃っているのを見る時、感じるものかなあ」

それを聞いたフランス人が得意げに言う。
「これだからイギリス人はロマンがないんだ。いいかい、幸福と言うのは
出張先で魅力的な女性と知り合い、もちろん完璧な美しさを備えた女性だぜ、
そして切なさを感じつつさっぱりと彼女と分かれた時にこそ、ロマンを感じるものだよ。キミらには分からんだろうがね」

そこへロシア人が口をはさんだ。
「二人とも、そいつは違うぜ」
ロシア人は恍惚としていった。
「朝の4時にドアをドンドン叩く音で起こされて出て行くと、秘密警察の奴等が立っている。すると、奴等は 『イワン・イワノビッチ、貴様を逮捕する!』
と抜かしやがるのさ。
いいか、その次の瞬間こそ、本当の幸福と言うものだぜ。
俺はそん時、すましてこう答えてやるのさ。
『悪いんだけどね、イワン・イワノビッチは隣りなんだよね』」

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