近江街道をゆく その46 石山寺に行く
西国三十三所観音霊場の第14番札所の三井寺の次に、西国三十三所観音霊場第13番札所となっている石山寺に行った。
この寺は東寺真言宗の寺院で本尊は如意輪観音、開基(創立者)は良弁である。
近江八景の1つ「石山秋月」で知られる寺で、また蜻蛉日記、更級日記、枕草子などの文学作品にも度々登場し、源氏物語の作者紫式部は、石山寺参篭の折に源氏物語の着想を得たと伝えられている。
阿吽の形の一対の力士像を眺めながら、参道入り口の東大門を潜った。
この門は近世初期に大幅な修理を受けているが、1190年の建立である。
石山寺の参道は紅葉が満開で、今はちょうど良い見頃の季節である。
しばらく歩いて、珪灰石という巨大な岩盤と紅葉の作り出す、この寺随一の絶景地点の前に到達した。
快慶作の大日如来像を安置する多宝塔(国宝)の見えるあたりまで近づいて、巨大な岩盤と盛りとなった紅葉で織りなす絶景を、しばしの間何もかも忘れて、うっとりと眺めていた。
この記事へのコメント