最上川と「おくのほそ道」の旅 その6 「おくのほそ道 山刀伐峠越え」
今日の日程である。
まず、赤倉温泉から山刀伐峠を越えて尾花沢に向かう。
この道は「芭蕉のおくのほそ道」でもあり、その部分を紹介する。
「5月17日。快晴。堺田出発。笹森関所を越えて山形領最上町内へ。天下の難所山刀伐峠<なたぎりとうげ>を越えて尾花沢に出、昼過ぎ鈴木清風宅にようやく草鞋を脱ぐ。」
赤矢印の部分が山刀伐峠である。
東北地方の背骨である奥羽山脈を越える東から西に越える峠道、その最大にして最後の難所が山刀伐峠である。
場所が通った当時の山刀伐峠は修験の道であって、一般の人が通るような道ではなく、山賊や追い剥ぎの出る場所だった。
芭蕉はこの峠を、刀を差した屈強の若者に案内を頼んで越えた。
山刀伐峠の標高は470mで、今は歴史の道として復元整備されトレッキングコースとなっていたが、車で通り抜けることまでは出来なかった。
それで峠道の反対側の尾花沢から入っていき峠の頂上に到着した。
峠の頂上にはかなり広い駐車場があり、トイレも設置されていた。
ここで小休止し、尾花沢側へ芭蕉の当時の心境を思い浮かべながら降りて行く。
車道の方はしっかり整備されていて、道路脇には田んぼが広がっている。
また道路脇の所々に、「おくのほそ道 山刀伐峠越え」の石碑が建っていた。
この峠道をトレッキングで歩いてみたくなったが、日程の少ない急ぐ旅なのでそうもいかない。
車道の横にある、芭蕉の実際に通ったおくのほそ道はこんな道である。
こんな道では、山賊や追い剥ぎや熊も出そうである。
また快調な車道に戻って、山道を降りて一般道路へ出た。
ここから先は尾花沢を目指す道である。
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