近江街道をゆく その11 石積みの門前町「坂本」を散策 その3 日吉大社に参拝
これから日吉大社に行く。
全国には日吉神社、日枝神社、山王神社と呼ばれる日吉大社の神様の御霊(みたま)をお分けした分霊社が約3,800社あり、これから行く日吉大社が総本宮となっている。
日吉大社は東本宮と西本宮に分かれていて、ここの400,000㎡の境内は国の史跡となっているが、西本宮の方が建物の数も多く東本宮の数倍の敷地となっている。
まず、東本宮楼門から入って行く。
日吉大社は古来より猿を神の使いとしており、いつの頃からか猿を神猿(まさる)と呼んで魔除けの象徴として大切に扱ってきた。
ここでは、猿(神猿;まさる)は魔が去るや勝るに通じ、縁起のいい生き物となっている。
ここでは特に紹介しないが、ここ日吉大社には神猿や猿に関係する建築や塚や石や道などが沢山ある。
参拝客が手を合わせ合掌する東本宮本殿は左手の建物である。
比叡山延暦寺は桓武天皇の時代に京都の表鬼門に建てられた寺で、延暦寺の寺に対して神社として京都の表鬼門を守る役割を担ったのが日吉大社である。
日吉大社は、崇神天皇7年に日枝山の山頂から現在の地に移され、平安京遷都により鬼門除け・災難除けの社として崇敬されるようになった。
鬼門に位置する神社の特殊性を考えながら、次に西本宮に向かった。
大宮川をさかのぼりながら、西本宮へ向かって歩いて行く。
大宮川の流れを見ていると、最澄が青春時代にこの川の流れを見ながら、この川の横を歩いていく姿が目の前に浮かんだ。
ここが西本宮の事実上の入口となる山王鳥居で、ここからはほぼ西本宮の境内内となる。
ここが西本宮楼門で、ここから西本宮の核心部分に入って行く。
楼門を入ると左手にお守りや神社の御札などを売る建物があり、西本宮には参拝客もかなり入っていて、東本宮よりかなり活気のある場所だった。
一般の参拝客は、普段は東本宮よりもこの西本宮に来るのだろう。
西本殿の前に神楽殿のような建物があったが、室町時代から明治になるまでここで猿楽(能と狂言を併せてこう呼ばれた)が奉納されていたという。
現在でも年に2回奉納されているというが、神猿(まさる)の前で奉納される猿楽を一度見てみたいと痛切に思った。
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