近江街道をゆく その6 昼食、そして西塔へ
横川を出てこれから西塔に向かうが、その前に峰道レストラン前でバスを降りて、峰道レストランで昼食とした。
11月1日の近江路は平地ではまだまだ秋で夏服にジャンパーを羽織れば十分過ごせるが、比叡山では気温もぐっと下がって、バスから降りると寒さに震えるほどで、急いで暖房やストーブであったかくなっているレストラン内に入った。
ここで食べたのは1000円の近江牛カレーうどんで、こんな肌寒い山の頂きで食べる食べ物としては適当な食べ物となり、食べ終わった頃には身体中がポカポカしてきた。
食事後、レストランのガラス戸を開けて外に出て、絶景と噂されている峰道レストランからの琵琶湖風景を堪能した。
やはり噂に違わず、レストランからの風景は壮大で、対岸の風景も眼下に広がっている比叡山の門前町として発達した坂本の町もはっきりと見えた。
この風景を眺めながら、僕の今回の近江街道の旅の日程を確認した。
僕の旅はまずこの比叡山から始まり、それから湖西の道と続き、対岸の湖北に出て湖東を巡り、対岸の左奥に位置する近江八幡に落ち着く。
近江八幡を基地にしてここで5泊し、彦根城や近江八幡や五個荘や紫香楽・甲賀などを見て、その後琵琶湖一周を完結する予定となっている。
天候はそう荒れてもいないし景色もこんななので、このぐらいで良しということで、これから西塔に向かう。
ところでここでの交通機関はバスとなるので、レストラン内で店の方とどっちが得か損か議論の末に、800円で一日バス乗り放題の乗車券を買った。
実際のところ、バスに乗り降りするたびにいちいち200円とか300円とか払っていたので、議論の余地など最初からないのだが、これ以後行動が極端にしやすくなった。
そして一日バス乗り放題の乗車券を降車時に見せて、いよいよ西塔に入っていく。
西塔は東塔から北へ1キロメートルほどのところにあり、第2世天台座主寂光大師円澄によって開かれた。
本堂は釈迦堂で、他に修行のお堂であるにない堂や伝教大師最澄上人の御廟所である浄土院などがある。
まず、にない堂から見学した。
にない堂は、向かって右側の法華堂と左側の常行堂が渡り廊下で結ばれていて、この渡り廊下を「にない棒」に見立て、武蔵坊弁慶が肩で担ぎ上げたという逸話からにない堂と呼ばれている。
向かって右側の法華堂は普賢菩薩を本尊としてお祀りし、左側の常行堂は本尊に阿弥陀如来をお祀りしている。
にない堂では、左側の常行堂の前の青ごけが壮絶な絶品で、このコケを前面に置いてなかなかの傑作写真が撮れた。
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