最上川と「おくのほそ道」の旅 その17 なせばなるの上杉鷹山のこと
平成21年はNHKの大河ドラマである「天地人」が放映された年で、直江兼続の名が世間一般に知られ有名になったが、上杉家の中で一番有名な上杉謙信を除けば、その次に有名なのは上杉鷹山であろう。
その上杉鷹山公之像のある赤丸6の地点にいる。
上杉鷹山は、J・F・ケネディ元アメリカ大統領やビル・クリントン元大統領に「もっとも尊敬する日本人政治家」と言われた江戸時代の米沢藩主である。
この「なせば成るなさねば成らぬ何事も ならぬは人のなさぬなりけり」は、彼の最も有名な名言で、その意味は「やろうと思えば何でもできる。できないのはやろうと思わないから」ということであろうか。
実はこの名言は、武田信玄の「為せば成る、為さねば成らぬ成る業を、成らぬと捨つる人のはかなき」という名言を模範にしたものだという。
上杉鷹山が評価される一番の理由は、現代にも通じる政治手腕により、ほとんど財政破たん状態の米沢藩の窮地を立て直したことである。
上杉鷹山は米沢の街を歩くたびに出てくるので、その都度紹介する。
まず、旧本丸を出て、その向かい側にある上杉神社の摂末社である松岬神社に行った。
摂末社とは、神社本社とは別にその神社の管理に属し、その境内または神社の附近の境外にある小規模な神社のこと。
松岬神社は当初米沢藩中興の上杉鷹山公だけを祀っていたが、1923年4月に米沢藩2代目の上杉景勝、また米沢市制施行50周年にあたる1938年には、景勝の家老である直江兼続、鷹山の師・細井平洲、鷹山の下で活躍した竹俣当綱・莅戸善政を合祀して現在に至っている。
松岬神社にある上杉鷹山公の像は実にりっぱなもので、上杉鷹山が米沢市民にどれくらい愛されているかがわかる。
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