零下10度の世界への旅 中国編18 故宮探訪その6「保和殿」へ

 坤寧宮交泰殿乾清宮の後三宮は時間の都合で見学カットとなった。
  一番北の坤寧宮は、皇后の寝室。
  交泰殿は皇后が賀を受ける場所。
  乾清宮は皇帝の寝殿である。

 
外庭の一番後ろに位置する保和殿裏から、皇帝の私的な生活空間である内庭を遠望する。

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 手前に見える門が乾清門、一番奥には景山公園が 控えている。

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 これは、防火用に水を溜めておいた水がめであるが、この瓶の表面には、金百両(3.7kg)が塗られていた。
 だが、1900年の義和団事件の際、進入した8ヶ国の兵士により、銃剣で削り取られたという。
  表面には、生々しい銃剣の痕跡が残っている。

  ここから、僕らは政治や外交のために使われた外廷へ入っていく。
  
  まずは、保和殿。 

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 保和殿の内部は暗かったが、玉座の付近は金細工に彩られ、華やかである。

 保和殿は、皇帝の面前での、科挙の最終試験に使用された。

  科挙制度は、万民が平等に官吏に登用される道をつけた画期的な制度だが、高官となると親戚縁者がすべて裕福に暮らせるほどの暴利を生み出し、金儲けの手段の一つにまでなって行ったのは残念な結果である。

  この場所で、将来の金と権力を握るものが最終決定されたと考えると、複雑な気持ちになる。

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