近江街道をゆく その10 石積みの門前町「坂本」を散策 その2
これから、叡山に向かって右側の街を散策する。
黄線に沿って街を歩き、大宮川に出たところで大宮川に沿って旧竹山院まで行く。
歩いてからしばらくして両側に石積みの街並みとなり、とても印象的で美しいと感じた。
このような街並みで、いつまでも初めて来たこの街を歩いていたいと思った。
2~3分歩いて、四角を左に曲がって里坊(叡山の僧侶が高齢となった後、麓で貰った隠居所)となった寺の中を進んで行く。
ここは、あの元三大師の里坊となった弘法寺である。
元三大師を再び思い起こしながら、心の格調を高くして、しっかり前を向いて歩いて行く。
それからすぐに大宮川に出た。
坂本の生源寺で生まれた最澄は若い頃に、大宮川に沿った渓流沿いの道である本坂という杣道を登って叡山の東塔の北谷のあたりに籠って修行した。
この渓流沿いの道は最澄の歩いた道でもあり、周りの景色を眺めたり最澄のことを考えながら、旧竹山院まで歩いた。
旧竹林院は、延暦寺の門前町として栄えた坂本に点在する里坊の一つである。
院の中に入ると、邸内には地形を利用した滝組と八王子山を借景とした築山を配した広さ約3,300平方メートルの庭園が広がっていた。
この庭園は平成10年12月に、国の名勝に指定されている。
主屋もなかなかりっぱな建物で、2棟の茶室や四阿(あずまや)などが配置されており、茶室と四阿は大正年間に建てられたものとされている。
ここで少し腰を降ろして庭を見たり、庭に入って記念撮影したり、二階に上がって国の名勝に指定されている庭をじっくり鑑賞して楽しんだ。
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