横山大観 無我

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芸大一期生として新しい「日本画」というジャンルを拓いた大観の出世作。

当時は藝大にはまだ、西洋画は無かった。

無我とは悟りの境地。

彼はそれを無邪気な子供にたとえている。


「無我」とは仏教用語で「諸法無我」、大観はそれを幼児の天真爛漫の姿になぞらえた。

現代風に言うとポニーテールのようなくわい頭の童子が奈良時代の夾纈(キョウケチ:古代染めの一種)の袍(ほう)をダブダブにまとい、大人の草履を引きずっている。



また、あどけない顔はどこを見るでもなく、植民地支配で列強がうごめく中、実にあどけなく魅力的でかつ懐の深い「無我」。

ちなみに「無我」は3つある。



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 左から順に、水野美術館、東京国立博物館、足立美術館の所蔵作品。

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