木曽川への旅(2008年の旅) その6 笹川源流地帯でアマゴを釣る
木曽川源流ふれあい館見学後は、すぐ近くにある味噌川ダムを眺め歩いた。
このダムのずっと奥に木曽川源頭が存在するが、そこへ行く技術も体力も時間も持ち合わせていないので、この辺で奥木曽湖とお別れである。
赤楕円の地を後にし、これから向かうのは赤星型印の笹川源流地帯、ここで源流釣行に挑むことになる。
なお、この近くには「平成の名水百選水木沢」がある。
長野県内に4箇所認定された名水百選の内の一つで、散策コースも幾つか設定されているが、このあたりの森は熊の生息域で、当然ながら熊(月の輪熊)が出没する。
これまでに源流釣行が可能な場所は源流釣行を行ってきたが、熊の生息区域でなかった源流域は姫川源流域くらいのもので、必ず熊の気配や臭いは付きものとなる。
釣り場だが笹川源流のこの辺で、この辺を起点に、1時間程釣り歩いた。
多分この笹川本流筋には熊は出没しないだろうが、それはあくまでも確率の世界で、千分の1か万分の1位の割合(実際はもっと確率は低いかな)での熊との遭遇は有りうる。
こんな確率の世界での出来事を怖がっていては何も出来ないので、普段通り渓流魚を求めて、沢筋を探っていく。
入渓して5分も経たないうちに、最初の一匹が食いついて来た。
身体の横に朱点があったので、アマゴだと判った。
この木曽川はアマゴの生息域なのかと少しびっくりしたが、後日ネットでヤマメとアマゴの棲息分布をあらためて調べて、木曽川源流でアマゴが釣れる意味を理解した。
上図で判るとおり、木曽川源流地はヤマメ生息域とアマゴ生息域の境界上に位置する。
ヤマメとアマゴは姿格好がほとんど同じ、違いといえば身体の横に朱点があることだけ、それでヤマメとアマゴを識別する。
どちらもサケ科で、ヤマメは北方に生息するサクラマスの陸封型、一方アマゴは南方に生息するサツキマスの陸封型である。
今までの川旅(源流釣行)でアマゴを釣ったことは1回も無く、この木曽川源流地が最初でおそらく最後となる。
この平成20年時点で残された川はすべてヤマメの生息域となる北方の川である。
最初の1匹から更に先に進み、最初の堰堤で15cmサイズの鮮やかなアマゴを釣り上げた。
木曽川源流が日本の南方の川であることを確認しながら、この1時間程の釣行の間に、5匹ほどのいずれも小ぶりのアマゴを釣り上げた。
源流釣行の目的は収穫量ではなく、1匹でも源流魚を釣り上げることだから、目的は完遂された。
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