「鎌倉ものがたりと横須賀ストーリー」 その19 ホテルニューカマクラから北鎌倉へ
11月7日(土)の日程である。
午前中に北鎌倉のお寺を巡り、午後から鎌倉アルプスハイキングコースを歩く予定。
今夜の宿泊先だが、土曜日はどこのホテルも料金が高く設定されている場合が多く、ホテルシャングリラ鶴岡も例外ではなく土曜日の宿泊料金が1万円を軽くオーバーしていたので、急きょホテルニューカマクラに宿を予約した。
このホテルは鎌倉で初めてのホテルで、JR鎌倉駅のホームに降り立つと、線路の向こう側がホテルニューカマクラである。
ホテルシャングリラ鶴岡からここまで15分程歩いて、ホテルの駐車場の受付に旅行用スーツケースを預けた。
僕が泊まることになるホテル別館は右手にある建物である。
このホテルニューカマクラは1924年に建てられた鎌倉初のホテルであるが、それ以前はここには京都の料亭「平野屋」支店の貸別荘時代があり、芥川龍之介と岡本かの子が偶然出会ったという。
岡本かの子の実質的な文壇デビュー作となった「鶴は病みき」が発表されたのは芥川の死後9年後のことだが、この小説の大半は平野屋での芥川との交流の日々を書いたものだという。
ここでの二人の交流が気になったが、気持ちを切り替えてJR鎌倉駅から電車に乗り、一駅先の北鎌倉駅に降りた。
午前中歩くのは、円覚寺(鎌倉五山二位)、東慶寺(鎌倉尼五山二位)、浄智寺(鎌倉五山四位)、明月院(あじさい寺)、建長寺(鎌倉五山一位)である。
その最初の寺である円覚寺は駅からすぐの場所に建っている。
まず元寇時代の英雄である北条時宗の創建した円覚寺からスタートする。
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