松前街道をゆく(2014年の旅) その11 啄木小公園にて
昼食後の日程だが、当初の計画が大雑把だったので、より詳細にした。
歩いていける箱館市街地は明日から見れるので、車で行ったほうが何かと都合のいい場所を、午後から回ることにした。
まずはじめに石川啄木ゆかりの地である赤字1の大森浜にある啄木小公園、それから赤字2の外人墓地など箱館西端、最後に赤字3の、これも石川啄木ゆかりの地である立待岬である。
五稜郭公園から啄木小公園に車を走らせた。
啄木小公園では浜茄子の花が真っ盛りで、大森浜に向かって華やかに咲き競っていた。
浜茄子の花の向こうには、遠く立待岬が見える。
公園の隅には、石川啄木の歌が刻まれている石碑が、浜茄子の花に囲まれてひっそりと建っていた。
刻まれている歌は、歌集「一握の砂」の中の「忘れがたき人々一」の冒頭の歌である「潮かをる北の浜辺の 砂山のかの浜茄子よ 今年も咲けるや」である。
啄木の歌は三行詩の形式を取っているので、1行に記すると味も素っ気もない。
公園の一番立待岬側には、啄木の石像を乗せた碑が建っている。
ここにも啄木の歌が刻まれていたが、近くに寄って見ると、同じく「潮かをる北の浜辺の 砂山のかの浜茄子よ 今年も咲けるや」であった。
この場に立って小さな声を出してこの歌を読むと、何となく僕も、啄木になったような気がした。
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