耽羅紀行(済州島の旅) その13 東門市場でハングル文字を読む
東門市場では蜜柑が大氾濫しているが、ハングル文字も同様にここでは大氾濫していて、乱反射までしている。
은갈치고등어とハングルで書かれているが、読むのは読めても、何のことだかさっぱり解読不能である。
後でネットで翻訳してみると、銀タチウオサバと出た。
은が銀、갈치がタチウオ、そして고등어がサバである。
この白い容器に入っているのは、もしくは入っていたのはタチウオとサバらしい。こういう文字がその場ですぐ翻訳出来ればいいのだが、その手の優秀なスマートフォンを持参していないので、結果として、帰宅してから済州島旅行を二倍楽しむということになる。
こんな感じで、店の上にはハングル文字の看板が見て行ってくれ、買っていってくれとでも言っているかのように林立している。
2年前の韓国旅行では、このハングル文字にかなりの抵抗感があって、モンゴル文字かアルメニア文字のような、つまりまったく歯が立たないような異国の文字に思えて、読んでみようなどとは1回も思わなかった。
そこへ行くと今回の済州島旅行は格段の進歩だし、市場で販売に精を出すお姉ちゃんやオバちゃんも、僕の故郷新潟の同じような市場の方のように親しみを感じながら、堂々と接することが出来た。
時間を掛ければかなり読める文字があるのだが、歩きながらそしてビデオカメラを回しながらのことなので、すらすらと読める文字はなかなかなかった。
すぐに読めたのは、この黄色い縦幕の성진수산(ソンジンスサン)である。
どうやら店の名のようだが、성긴は店の名でソンジン、수산はスサンと発音し、意味は水産で、併せてソンジン水産という店(会社かな)となる。
漢字圏の日本人が、文字だけは地球の反対側のような異国ムードの漂うハングル字が解読できると、万歳したくなる程嬉しくなるもので、この時点で旅の楽しみが何倍にも増幅する。
嬉しくなったついでに、この한라수산を読んでみると、ハンラスサンという発音となる。
これもどうやら水産会社の名前らしい。
ハンラは、標高1,950mを誇る韓国の最高峰漢拏(ハルラ)山のことで、スサンはもちろん水産会社で、漢字に翻訳すると漢拏水産となる。
水産会社が出たところで、次回は魚市場としての東門市場を見学する。
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