台湾紀行その4 富王大飯店でこの旅最大の大失敗
台中の富王大飯店で2日目となった。
富王大飯店は台湾中部の台中市の中心に位置し、141の客室を持ち、古い歴史を持つ大きな建物で、今はビジネスホテルとして活躍している二つ星ホテルである。
5段階評価の下から2番目なので、去年の10月に宿泊した韓国旅行のホテルとは随分設備や接遇が違っていた。
阪急交通社企画の団体も数団体入っていて、これが台湾旅行で唯一にして最大級ともいえるトラブルを引き起こす原因となったのだが、そのことはもう少しあとで触れたい。
朝早くから出発するツアーがいると見え、6時半頃にはホテルのロビーには旅行用スーツケースが並んでいた。
日程や時差等の関係で、いつもの調子も出ず、適当に並んでいるバイキング料理を選び、空いている席に座って、朝食となった。
この中では、じゃがいもが美味かったが、あとは惰性で胃の中に流し込んだ。
実は今年は3月初めから強烈な鼻炎症状に襲われていて、新潟に居るときは仕事に差し支えるので、内科医が出す程度の薬を毎晩寝る前に服用していた。
その薬は持っては来ていたが、朝の様子で新潟程花粉などが飛散してないようなので、飲まないことにしていた。
その代わりとして、必要は無いと思ったが念のためこの旅の間中、鼻炎対策用を兼ねて、朝食後にバス旅行用トラベルミンを飲むこととした。
結果として、不快な気分になる事もなく少々眠かった程度で、台湾を一周するバスの旅は、気分爽快とまではいかなくても快適と言える旅となった。
僕らのツアーの参加者達も、三々五々食堂に集まり、台湾で最初の食事をとっていた。
窓の外は小雨交じりの天候で、幸先の悪いスタートとなった。
この天候に輪を掛けたのが、台湾旅行で唯一にして最大級ともいえるトラブルの発生で、どうやら先ほど飲んだトラベルミンの効果が早速現れた結果なのかなと、後になって考えているが、起こったものは仕方がない。
阪急交通社のツアーが複数入っていることを記したが、その他にも沢山のツアーが入っていて、玄関ロビーは大混雑だった。僕は午前7時半にはロビーに居て、出発時間までぶらぶらしていた。
その段階で、僕らのツアーメンバーの顔を漫然としか覚えていなかったのがそもそもの原因なのだが、近くの方に阪急交通社のバッジを見せ、荷物の置き場所を聞いて、何の疑いもなしにそこに置いた。
その荷物の置き場所のツアーガイド葉さん(男性)率いる非常に元気の良い午前7時40分出発のツアーがバスに乗り込み始めたので、僕も昨日は女のガイドだったのにおかしいなと思いながらも、行列初めの方の流れに乗り、スーツケースを入れ、バスにまで乗ってしまった。
ここで不幸中の幸いというか、運が良かったことに、ツアーガイド葉さん(男性)が人数点検をしてくれ、一人多いと騒ぎ出し、2回ほど人数確認を始めた。
誰のことだろうと気にもとめないでいたら、「新潟出発の方、間違って乗っていませんか?」と言った。
僕は東京出発のツアーに紛れ込んでしまっていたのだ。
恥かしいのを通り越し、気が動転したまま急いでバスを降りた。バスからスーツケースを降ろす僕をしかめっ面で睨みつけている運転手とツアーガイド葉さん(男性)の視線を感じながら、一番奥の方に置いてあったスーツケースを何とか取り出し、日本語と英語で謝り続けながら、大急ぎでその場を去った。
何事も無かったかのように、今度はしっかり確認の上、王さん(女性)のガイドのツアー客の中に紛れ込んだ。
幸先の悪い台湾紀行2日目のスタートとなった。
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