探険家列伝第2部 アマゾン河の旅 その1 プロローグ
探険家列伝第2部は、世界5大陸(南北アメリカ、アジア、ヨーロッパ、アフリカ)の 最長河川に挑戦する旅である。
関野吉晴は、グレートジャーニーの旅で、人類拡散の歴史を逆方向から再現する旅を10年間で達成した。
その旅は、南アメリカの最南端のナバリーノ島からアフリカのタンザニアのラエトリ(人類発祥の地とされている)までの壮大な旅となった。
その関野の旅を真似て、南アメリカ大陸から、探険家列伝第2部の旅はスタートする。
その最初の川は、アマゾン川である。
関野吉晴は、グレートジャーニーの旅で、人類拡散の歴史を逆方向から再現する旅を10年間で達成した。
その旅は、南アメリカの最南端のナバリーノ島からアフリカのタンザニアのラエトリ(人類発祥の地とされている)までの壮大な旅となった。
その関野の旅を真似て、南アメリカ大陸から、探険家列伝第2部の旅はスタートする。
その最初の川は、アマゾン川である。

アマゾン河源流部 ↑
アマゾン河、この川のあまりの偉大さに、しばし呆然とする。
この川を目指すことが、僕のここ数年の夢であった。
この河との出合いは、高校の図書室で偶然出合った開高健の名著「オーパ」から始まる。
その話は、読書日記の「開高健 オーパ」 に書いているが、それ以来、この河は僕の心を捉えて離さない貴重な川となった。
初めに、アマゾン河の紹介を簡単にする。
全長は6,516kmで、世界第1位のナイル河の6,695kmにつぎ、第2位の長さを誇っている。第3位の長江(揚子江)は6380kmである。
アマゾン河の本流をペルーのマラニョン川とする説もあるが、インカ文明の真ん中を流れる同じくペルーのウカヤリ川(ウルバンバ川とアプリマク川が合流する。)を本流とする説をここではとっており、余裕で世界第2位の長い川となる。(マラニョン川本流説は270km短い。)
(河川資料は文部科学省国立天文台「理科年表」・国土交通省河川局水政課「河川管理統計」から抜粋。)
流域面積705万平方kmはダントツの世界第1位で、第2位の370万平方kmのザイール川(アフリカ)を遙かに凌いでいる。
年平均流量は、毎秒17万5000トンと推定され、ザイール川の4~5倍、全世界の川の流量の15~18%をしめるという想像を絶する膨大な流量を生み出す川である。
また、全世界の淡水の3分の1が、この流域に集まっている。
そんなアマゾン河だが、地球上の全水量に比すれば、ほんのわずかなものである。
地球上の水の97%は海水で、淡水はその3%しかない。淡水のうち9割は凍っている。つまり、全水量の0.3%の淡水が液体として現象している。
その淡水の4分の1はバイカル湖にある。その3分の1はアマゾン流域にある。
こういうことで、アマゾン河に比べれば、他の川はほんとに可愛い川なのである。
川は太古から人類の文明を育て、人の命の源である淡水を供給する重要な存在であったし、今でもその事実には何ら変わるところはない。
ネオネグロ川の熱帯雨林 ↑
また、アマゾン河流域の熱帯雨林は、地球の全酸素の20%を生産する、地球の肺といわれる場所である。
アマゾン熱帯雨林の面積は約480万km2。実に、全世界の熱帯雨林の54%を占めている。
アマゾンの源流は、インカ文明を生み出した万年雪のアンデス山脈であり、その雪解けの水を集めて、やがて沢水になり小川になり、クスコ、マチュピチュ、ビルカバンバなどという世界遺産の地域を流れ、源流の川、アプリマク川やウルバンバ川となるのだ。
クスコの街並みです。 ↑
総延長6,516kmの旅は、今始まったばかり、僕はいつものように川の流れを逆方向から遡上する。
アマゾン河口の街、ペレンあたりでは、雨季になると、アマゾン河の川幅は500kmにもなるという。
まずこの街から、アマゾンの旅を始めたい。
ベレンの魚市場 ↑
カランゲージョという河口部でとれるカニ↑、開高さんも絶賛してた。
ベレンの女たち ↑
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