台湾紀行 その29  台湾原住(先住)民族アミ族のこと

 高雄から花蓮までの400km程の観光バスの旅は終了、目的地の花蓮市には午後4時半ころ到着した。

 花蓮市は花蓮県の県都である。
 
 ここで花蓮県の概要を紹介すると、花蓮県は台湾東部中央に位置し、西方は台湾中央山脈、東方は太平洋に面している。


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 面積は同国の県の中で最大であるが、大部分を山岳地帯が占め、平地は僅か7%しかなく、人口の大部分はこの平地に住んでいる。

 もともと花蓮市は荒野が広がる無人地帯で、都市として発展を始めたのは日本統治時代のこと。
 日本統治時代の1920年に花蓮港庁花蓮港支庁花蓮港街として誕生、その後台湾4大港の一つとして発展した。
 1937年に郡制施行により花蓮港庁花蓮郡に属し、1940年に市制施行により花蓮港市に、更に戦後の1946年に花蓮市と改称されて現在に至っている。 
 

 日本統治以前の花蓮の歴史を遡ると、花蓮は元来奇莱と呼ばれていて、1622年にスペイン人が来航し、多羅満と呼ばれていたこの地で砂金を採っていた。
 漢人が初めて入植したのは1851年で、当時は台湾東部への交通は海路に限られており、それは日本統治時代の1932年に臨海道路(現・蘇花公路)が開通するまで続いたという。
 その花蓮市で、これから台湾原住民族の中で最大の人口を誇るアミ族のショーを見学する。
 アミ族は台湾現住(先住)民族の中では最大の民族集団である。


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 台湾原住民は2004年末で人口約45万人、台湾の総人口約2,100万人と比べると、全体の2%ほど。
 アミ族は台湾原住民のなかで一番多い16万7734人、原住民族の約37%を占める。

 
 最初の現人類がアフリカに生誕し、そこから世界中に拡散したが、オーストラリアには5万年前、ヨーロッパには4万年前には到達したという。

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 台湾には恐らくヨーロッパ並の4万年前位に到達したのだろう。
 台湾に到達した現人類の祖先は、オーストロネシア語族(かつてはマレー・ポリネシア語族と呼ばれていて、日本語では南島語族とも訳される。)として、台湾から東南アジアの島々、太平洋の島々、マダガスカルに広がっていったことが、言語学的な調査により解っている。

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