天塩川の旅 その9 太古の化石魚「チョウザメ」
天塩川と旧河川跡である三日月湖の間の土地を利用して造成された森林公園びぶかアイランド、ここには、多目的広場、キャンプ場、テニスコート、パークゴルフ場、オートキャンプ場などがある。
キャンプ場の近くには、チョウザメの養殖展示を行なっているチョウザメ館がある。
チョウザメと言えばキャビアで有名だが、チョウザメ肉は高級食材として世界的に名高く、その肉は「皇帝の魚」として献上品に使われるほど。
古代ヨーロッパではロイヤルフィッシュ、中国では煌魚と呼ばれ、どちらとも「皇」という言葉でチョウザメを称えた。
古代ヨーロッパではロイヤルフィッシュ、中国では煌魚と呼ばれ、どちらとも「皇」という言葉でチョウザメを称えた。
松浦武四郎は1857年6月、丸木舟で天塩川を遡上し源流へ向かったが、この時初めて古代魚、生きた化石と言われるチョウザメに出会っている。
鮫類は約1億年前から、シーラカンスは3億年前から生存していたと言われ、チョウザメはシーラカンスが多く生存していた頃の時代にいた魚の残存種であるといわれている。
現在生存しているチョウザメ類は、鮫の仲間(軟骨魚類)にも、鯛や鯉の仲間(硬骨魚類)にも進化しなかった魚。
「チョウザメ」の名前は、体表にある硬くて大きな鱗が「ちょうちょ」の羽の形をしていることと、全体的な形が鮫に似ていることに由来している。
天塩日誌に武四郎は、その時のことを「気味が悪い」と記している。
未踏の地ではあるが、この怪魚とは石狩川でも出会っており、初体験ではないのである。
しかし、その怪異な形態と薄気味の悪さは経験を無視し、天塩川でも武四郎は腰を抜かさんばかりにどってんこいた!!のである。
鮫類は約1億年前から、シーラカンスは3億年前から生存していたと言われ、チョウザメはシーラカンスが多く生存していた頃の時代にいた魚の残存種であるといわれている。
現在生存しているチョウザメ類は、鮫の仲間(軟骨魚類)にも、鯛や鯉の仲間(硬骨魚類)にも進化しなかった魚。
「チョウザメ」の名前は、体表にある硬くて大きな鱗が「ちょうちょ」の羽の形をしていることと、全体的な形が鮫に似ていることに由来している。
天塩日誌に武四郎は、その時のことを「気味が悪い」と記している。
未踏の地ではあるが、この怪魚とは石狩川でも出会っており、初体験ではないのである。
しかし、その怪異な形態と薄気味の悪さは経験を無視し、天塩川でも武四郎は腰を抜かさんばかりにどってんこいた!!のである。
チョウザメは北半球の寒帯を中心に分布している。純淡水性のもの、産卵は河川等で後に降海するもの、汽水域(塩湖)に生息するものなどが有る。
天塩川のチョウザメは、産卵は河川等で後に降海するものである。
チョウザメの種類を紹介する。
コチョウザメ
最大でも1m前後とチョウザメの中では最も小型で、水温などの環境の変化に強く、シベリアの河川、カスピ海 ・黒海などに分布している。
ロシアチョウザメ
ウロコが大きくて白く、最大で4mにもなるものがある。黒海、カスピ海沿岸などに分布しており、陸封型と遡河型がある。
シベリアチョウザメ
シベリアのオビ川やエニセイ川に生息し,体長は2mをこえる淡水定置の種で、保護のためバルト海に移植され、ここでも広く分布している。
ホシチョウザメ
アゾフ海・黒海・カスピ海やアドリア海などに生息し、遡河性の種類で体長は2mをこえ、セプリユーガとも呼ばれている。
シロチョウザメ
シロチョウザメ
おもに北米西海岸域で見られる種で、体長は4m以上になり幼魚のうちはほとんど黒色だが、成長するにつれて白っぽくなり、べ一ジュ色になる。
ベステル
チョウザメ館で最も飼育数が多い種。
旧ソ連のニカリューキン教授が養殖種として1958年頃にダウリアチョウザメ属のオオチョウザメのメスとチョウザメ属のコチョウザメのオスとを交配して作出したもので、現在、日本で種苗生産が行われ飼育尾数が最も多いのがベステル。
ベステルは成長が早いものは3年で4~5kgに達し、成熟年数は8~10年で10~12kgとなり、成熟魚の卵巣重量 (キャビア)は850g~2kgで、主として食用肉として養殖され、キャビアとしての価値は低い。
チョウザメのイメージはロシアに繋がり、天塩川のある北海道の地が、樺太を通して極東シベリアの大地に繋がっていくことを連想させるような、太古からの贈り物である。
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