津軽街道をゆく(2013年の旅) その56 十和田湖温泉ホテルで「清貧」に
今日の宿は、十和田湖温泉ホテル。

台風の影響なのか、午後4時頃から雨となったが、その頃には部屋に入っていて、ホテルのなかなか立派な温泉に浸かっていた。
テレビの天気予報では次の台風が沖縄に近づいてきているが、この台風の方は今回の津軽街道の旅には直接影響しない予報となっていたので、一先ず安心した。
ここで、十和田湖温泉郷を紹介する。

十和田湖温泉ホテルは黄星印の位置にあるが、この温泉街は2011年3月の東日本大震災のより建物や施設が大きな被害を受け、風評被害も加わり客足が途絶え、温泉宿を閉める旅館が続出したという。
この宿は1泊朝食で頼んでいたので、震災の影響でたった1件になってしまった食堂で夕食を食べるつもりで、強い雨足の中を温泉街に出た。
だが、食堂は臨時休業していた。
ホテルに帰って、たった一人でこのホテルを切り盛りしている若旦那に相談したら、近くの雑貨屋を紹介してくれた。
そこでチキンラーメンとソーセージと玉子スープを買い、持参のキャンプ用シングルガスバーナーでお湯を沸かし、ささやかな夕食とした。
食事のシメはもちろんUCCコーヒーである。
この日はテレビもほとんど見ないで、早めに寝た。

布団をたたんだ朝の僕の部屋だが、ホテルといっても和室で、家具も大したものも無く、この部屋で夕食を食べている時など、大学時代によく遊びに行っていたW君の下宿を思い出した。
そういえば昨日の夕食も、W君と一緒に行った東北一周旅行の日常的な食事に似ていた。

朝食までこの食堂で新聞を読んだりテレビを見たり、外へ出て十和田湖温泉の街をぶらぶら散策して過ごした。
今日は弘前に行き、弘前で三泊して津軽街道の旅は終わる。
旅もいつの間にか、終盤戦となっている。

これが十和田湖温泉ホテルの、お握り3個と味噌汁だけの朝食である。
水は僕の自前で、お茶も僕が入れたもの。
1泊朝食付きで3,950円の宿泊であるが、この十和田湖温泉ホテルで、久しぶりに「清貧」という言葉を思い出した。
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