能登(日本道)への道 その26 白米千枚田にて
白米の千枚田は能登半島随一の人気スポットで、輪島市の中心部から国道249号線を約15分ほど走って、黄矢印の千枚田に到着した。
最も小さい田の面積は、0.2平方メートル程度という。
2006年5月に、当時の小泉純一郎首相がこの地を訪れ、「絶景だよ、絶景」と褒め称えたエピソードは地元マスコミで大きく取り上げられ、これにちなんで同年秋に収穫されたコシヒカリは「絶景千枚田」の名で商品化されたという。
道路からすぐ下の展望台から千枚田を一望したが、やはり絶景という言葉以外にはほかの言葉が見つからない。
説明看板を読んでみると、全体面積は40,051㎡、田の総枚数は1004枚と書かれている。
この聖地は想像以上に人気スポットとなっていて、観光バスや自家用車やバイクでここまで来た多くの観光客で大賑わいとなっていた。
これから階段を降りて、絶景の千枚田に直接触れてみることにする。
雪の季節や夜にはこの千枚田はライトアップされ、また月の夜には田の水面に月が映りこむということで、それらの風景を想像しながら一歩一歩階段を降りていく。
階段の下まで降りてくると、海がすぐそばに開け、潮鳴りが良く聞こえ、潮鳴りの合間にヒバリの鳴き声も聞こえてくる。
海があって山があって、その間に千枚田が広がるのどかな農村風景は、やはり日本の農村の原風景と呼ばれるに相応しい風景に思えた。
しかし実際にこういうところで生活することは、僕ら旅の人間が思っているより易しいことではなく、想像以上の苦労をしながら生活しているわけで、だからこそこの風景が能登の風景の典型と言われ、大勢の観光客を惹きつけてやまない本当の理由だと確信した。
白米千枚田はまた別の日に再訪することになるので、ここを離れ、これもなかなかの人気スポットである揚げ浜式塩田に向かった。
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