2020年4月25日の初釣行 その2 いつもと変わらない生活
令和2年の初釣行は、蕨野橋から中束橋までの藤沢川最下流部である。
この時期の釣果は全く期待できないので、今日は気分よく初釣行することが最大の目的で、その間に川岸に生えているだろうコゴミを初釣行を採るのが楽しみとなる。
藤沢川に入る前に藤沢川との出会い近辺の女川で何回か餌を流したが、まだまだ水量と流れの強さが山女の居つく適当なコンディションとなっていないので、全く当たりすらもなかった。
すぐに、藤沢川に入った。
かなり居そうな感じのするこの浅い堰堤に何回か餌を投入したが、ここは全く当たりも無かった。
ところで、コロナの時代の新生活スタイルがこのところ話題となっているが、渓流釣りなんかはコロナの時代の新生活スタイルにぴったりのような気がする。
三密の可能性は皆無で、人の気配など釣り師のいる場所には全くない。
たぶん半径500m以内には人が一人もいないと確信する。
釣り場にはマイカーに一人で乗って行き、コロナの時代になってからは食堂や入浴施設にも入らず、ひたすら自然とスキンシップしている。
光兎山を見ながら藤沢川を遡上し、釣りをしながらこの時代を考えている。
コロナ時代には、渓流釣りのような安心・安全な趣味が求められている。
とくかく、人と密接に接触したら、その方をメモとして残さなければならず、いつコロナの症状が現れるか不安を抱えて過ごさなければならないのだから、大変ストレスの溜まる時代となっている。
光兎山がもっと近くに見えてきた。
大概のスポーツは対人スポーツで、一人でやるスポーツはほとんどない。
野球やサッカーや相撲などのスポーツをする人たちは、コロナの時代では生活していけない。
芸能人も俳優も駄目である。
そのうちテレビなどは、再放送番組がほとんどになってしまうのではないかと危惧している。
まず、今までの生活をしていてはこの時代は過ごせない。
河原の畑では、菜の花が盛りの季節を迎えている。
釣り師は大胆な提案を、ここで試みる。
思い切って、大人も子供も、このコロナの1年を全て遊びだと考えて、1年を全て遊んで過ごすことにしたらどうだろうか。
子どもたちはこの1年は学校を全休し勉強は全くせず、1年間は昔の僕らの少年時代のように遊びだけに費やしたらどうだろう。
当然室内でゲームするようなことはせず、アウトドアで自然相手に遊びまくるのである。
友達は人間ではなく、川の中の生き物や野原の生き物や空を飛びまわる生き物などとなる。
1年後、彼らは真っ黒に日焼けして、心身ともにたくましく育っているに違いない。
そんなことを考えていたら、ようやく今年初めての山女が、浅い堰堤の上でヒットした。
10cmにも満たない1歳魚の山女である。
当然弱らないうちに、すぐにキャッチアンドリリースした。
すぐに同じポイントで、もう1匹同じサイズが来たが、これもキャッチアンドリリースである。
この辺りに再びコゴメが群生していたので、リュックに半分ほど採った。
先ほど桂集落で採った分と合わせてリュックに1杯のコゴメが採れた。
連休中に食べる天ぷらやサラダのちょうどいい具となる。
中束橋まで歩き、今年の初釣行を終えた。
正直このコロナの時代となって、いつもと変わらずに渓流釣りができることが半分信じられなかったが、どうやら今年も普通通りに釣りができそうだと確信できたので、安心するとともに光兎の神に深く感謝したい気になった。
釣行を終え車まで歩いていく途中、農家の方が普段と変わらず、ごく自然に農作業をしていることがうれしかった。
こんなコロナの時代でも、自然は回帰し、いつもと変わらない生活は続けられているのである。
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