小和田集落あたりの女川のこと その1
関川村を流れる女川の最奥の集落が、小和田集落である。
小和田集落から入り、女川の左岸の崖道を歩いて行くと、その崖地には4月後半から連休の頃にかけて、あちこちに自生しているゼンマイが適度に成長してきて、程よい採り頃をむかえる。
やはり誰のものでも無いこのゼンマイを見過ごすことは出来なくて、僕は年に1回だけ、比較的安全な場所に生えているゼンマイを頂いていく。
せいぜい両手に入る程度の量を頂き、連休にゼンマイ料理を楽しむのである。
10年位前までは、川の水量が多くて釣りが出来ないこの時期にもこのあたりに出かけ、ロープを木の枝に固定して片手でロープに掴まり、片手でゼンマイを採ったこともあった。(なつかしい思い出である。)
このあたりの集落の方は裕福と見えて、ここに自生しているゼンマイには全く感心がないようで、このあたりのゼンマイはいつも無傷を保っている。
小和田集落前の女川の水量が安定するのは5月後半から6月の頃で、その頃になると、本格的な山女釣りシーズンの始まりとなる。
ところで、話題はここから尺岩魚となる。
小和田橋からすぐのここの淵には、岩魚のいい思い出がある。
2008年(平成20年)5月18日に、この淵から34cmの岩魚を引き出したことがある。
丸々と太ったなかなかの岩魚で、落ち着いたところでサイズを測ってみた。
予想していたより大きく、ジャスト34cmもあって、僕の釣り上げた岩魚の中ではNO4タイとなる尺岩魚となった。
しかし、小和田橋からすぐのこの淵は、その後はさっぱりとなった。
普段の小和田集落前の女川はこんな渓相で、写真左の細道を通って、このあたりで再入渓する。
入渓したあたりには、この頃になるとタニウツギと藤が盛りの季節で、二つの鮮やかな色が新緑に映え、美しいコラボを見せるのである。
この美しい淵から、2008年(平成23年)7月10日に、ジャスト30cmの尺岩魚を引き出したことがある。
岩魚がこのあたりで釣れることはほとんど無く、普段はここは山女釣りの川である。
この岩魚は即放流となった。
もちろん開高健の「蒙古のものは蒙古へ、女川のものは女川へ」の心境である。
それでは更に、女川の上流に進んでいく。
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