砂鉄と銀と神話の道(2017年の旅) その52 温泉津の高見屋

普段はビジネスホテルにほぼ泊まるが、今夜はこの旅で唯一の旅館宿泊である。
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高見屋は温泉津駅近くの街の中にある仕出し屋も兼業する古い旅館である。
どうやら今夜の宿泊客は僕一人のようで、旅館業も一人の客のために食事の準備などをするのは経費が嵩んで大変だろうなどと、いらないことをつい考えてしまった。
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しかしたまには旅館の広い八畳間で泊まるのも、ゆったり過ごせていいものである。
そして楽しみな夕食タイムとなった。
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一日中暑い中を歩いていたお腹が減っていたので、旅館高見屋の「ぶりカマの塩焼き」がメインのこの夕食を美味しくいただいた。
ただ、高見屋はどうも普段客をとってないような旅館らしく、部屋の鍵が無かったりトイレの水が流れなかったり、その他サービスにいろいろ問題もあって、旅館サイドもそのことをわかっているらしく、当初一泊二食付き8100円の宿泊料金を、一泊二食付き7560円に負けてくれた。
翌朝朝飯前に、高見屋の隣にある厳島神社を拝観に出かけた。
なんでこんなところに厳島神社がと考えてしまうが、1566年に月山富田城の尼子義久を滅ぼして出雲・石見の覇者となった毛利元就が、1568年に温泉津町小浜に宮島から遷座、造営したと伝えられている。
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 この一の鳥居から奥の石段を登っていくと二の鳥居があり、その先にも更に急な石段が続いていて、そこを登り切るとようやく拝殿である。
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 この拝殿内には見事な鏝絵額が奉納されているとのことだが、これは祭りの日にしか見られないという。
 拝殿で、温泉津で楽しく旅できたことを感謝して合掌した。
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このあと、温泉津駅前を散策しているうちに、石見瓦の美しい町並みの見える場所に出会えたので、数枚写真を撮った。
温泉津は暑かったがガイドにも恵まれ、世界遺産の街を楽しく散策することができた。
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 この朝食もいかにも高見屋の朝食らしくて、気分よく美味しくいただいた。
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これから温泉津を離れて、世界遺産の本家である石見銀山へ向かう。


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