吉備王国へのみち その20 備中松山城天守
三の平櫓東土塀を左手に見ながら三の丸を歩いた。
これからこの階段を上がって、二の丸へ向かう。
階段を上がると二の丸で、正面には天守が見えてくる。
標高430mに建つ天守は国の重要文化財で、天守を持つ山城としては最も高いところに位置するので、日本一高い山城といわれている。
現存12天守は、弘前城(青森県)、松本城(長野県)、丸岡城(福井県)、犬山城(愛知県)、
彦根城(滋賀県)、姫路城(兵庫県)、松江城(島根県)、備中松山城(岡山県)、丸亀城(香川県)、伊予松山城(愛媛県)、宇和島城(愛媛県)、高知城(高知県)の12城で、僕は今まで犬山城(愛知県)とこの備中松山城(岡山県)を除いて他の10城は見学した。
そういう意味でも、残された2つの城の一つである備中松山城の天守を見ることは、この旅での大きな楽しみの一つとなっていた。
天守は古文書のなかで、「三重櫓」とも呼ばれていたが、実際は二重二層で高さは約11mと、「現存十二天守」のなかでは最小である。
しかし間近に立って見るとそう小さく見えない理由は、大きく開いた出窓にさし掛けられた小屋根が二層の屋根と重なり合って重厚感を出しているからである。
また、自然の岩盤をうまく利用し、その上に天守を築いていることもある。
更に、複雑に折れ曲がった壁が、建物に奥行きを与えていることなどがあげられる。
正面から見ると天守は西側に赤枠の建物があるため三階建てと思われがちだが、西側の建物は渡り廊下となっているので、実際の天守は二重二層となっている。
ではこれから、実際に天守の中に入っていく。
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