石狩川への旅 その7「はるかノスタルジー」
これから僕は、「はるか、ノスタルジー」の舞台となった小樽の街を映画の舞台を手がかりに散策する。
「はるか、ノスタルジー」のメインテーマは、人気少女小説作家綾瀬慎介が自ら「封印していた過去」をたどる旅であるが、彼が主人公はるか(石田ひかりが、女子高生はるかと初恋の人三好遥子の二役を好演。)と最初に出会ったのが小樽駅付近の船見坂。
「はるか、ノスタルジー」のメインテーマは、人気少女小説作家綾瀬慎介が自ら「封印していた過去」をたどる旅であるが、彼が主人公はるか(石田ひかりが、女子高生はるかと初恋の人三好遥子の二役を好演。)と最初に出会ったのが小樽駅付近の船見坂。
海猫屋からすぐに船見通りに入り、そこを上がると船見坂、ここは坂の多い小樽の街で最も有名な坂である。
海まで真っ直ぐな坂になっていて、通りがかりのおじさんに写真はここから撮った方がいいよと教えられて撮った1枚がこれ。
この場所より少し上の十字路の水溜りで、映画では、綾瀬慎介が転んでレインコートを汚しカメラを壊してしまう。
この坂は行き止まりになっていて、そこから階段が続いていて、その階段の上にはるかの住んでいる家がある。(実際の僕の旅では、道が行き止まりで、あわてて右の方へハンドルを切ったり、そこからUターンで引き返したり、けっこう手間のかかった坂だった。)
綾瀬慎介は出会った翌日はるかと待ち合わせし、海猫屋でお茶を飲む。丁度僕がカレーを食べていた辺りに二人は座って話していた。
綾瀬慎介は高校時代まで過ごした小樽の印象を「誰もが犬のように頭を下げて道を歩いていた。」とはるかに語っていた。彼にとって、小樽とはそういう街だった。
はるかは海猫屋からボーイフレンドのクリーニング屋のお兄ちゃんの営業車で綾瀬慎介を、鰊御殿のある高島岬まで連れて行き、岬の上から二人で日本海を眺める。
はるかは綾瀬慎介に、小樽の海に鰊が溢れていた頃のことと、それから突然小樽の海に鰊が来なくなって、寂しい街になったことを、この高島岬からのこんな風景を眺めながら話すのである。(実際の僕の旅で既に紹介した場所、ここで、僕も鰊漁の盛衰をしばし考えていた。)
この他にも、「はるか、ノスタルジー」は全編が小樽が舞台でロケ地も全編小樽だったので、小樽の街の雰囲気を簡単に知りたいなら、この作品は必見で一番良い参考書。
この他にも登場する舞台は、二人が良く小樽の港を見た手宮西小学校の裏の丘とか、はるかのボーイフレンドのクリーニング屋のお兄ちゃんの店太田クリーニング店の隣の斎藤鮮魚店(実際にあります。)とか、綾瀬慎介が泊まった小樽グランドホテルとかいろいろあるのだが、最後に手宮線跡を紹介して、「はるか、ノスタルジー」での小樽紹介の旅を一先ず終えたい。
手宮線(てみやせん)は、北海道小樽市の南小樽駅から同市内の手宮駅を結ぶ日本国有鉄道が運営した鉄道路線(貨物線)である。
北海道で最初の鉄道開業区間の一部で、石炭や海産物の積み出しで賑わったが、1985年に廃止となった。
写真は中央通りの付近の廃線跡で、映画のシーンでもこことは通りを挟んで反対側の廃線跡をはるかと綾瀬慎介が歩いていた。
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