2012年に旅したオホーツク街道の続き その39 「三浦綾子記念文学館」 

 氷点の記述では、「辻口家」の近くの見本林の中には管理人の古い家と赤い屋根のサイロと牛舎が建っていたと書かれている。

 この場所に建っているのが「三浦綾子記念文学館」で、作家三浦綾子の偉業の数々を展示していて、運営は公益財団法人三浦綾子記念文化財団である。
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 特徴ある多角形の建物で、1998年6月13日に開館、代表作「氷点」の舞台にもなった外国樹種見本林の中にあり、建物の周りは静かで散策をするのにもよい。

 2階建ての建物はエレベータや品の良いタイル張りの車イス使用可能の多目的トイレなど、バリアフリーになっている。
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 直筆の原稿や膨大な取材ノート・資料・プロフィールなどの展示があり、展示室のほか視聴覚室や図書コーナー、喫茶室などもある。
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 三浦光世・綾子夫妻が生活していたこの旭川市豊岡の自宅(居宅跡)は三浦綾子記念文化財団に寄贈されていて、この自宅二階の書斎で三浦綾子は執筆していた。

 なおこの書斎は、2016年2月に三浦綾子記念文化財団が三浦家家屋検討委員会を設置して保存と活用を検討した。
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 その結果、書斎などを三浦綾子記念文学館に移築して保存するとともに新たに分館を新設することとなり、2018年9月29日に本館右に写っている分館がオープンした。
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 分館は文学館の隣の国有林を借りて建設された約130平方メートルの平屋で、市内の旧宅から12畳の書斎と床の間を移設した。
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 書斎の机や本棚、筆記用具、日用品、目覚まし時計なども同時に移し、三浦綾子と夫光世が口述筆記で多くの作品を生み出した当時の書斎を忠実に再現している。
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 なお、2018年9月に開館した分館は2019年10月10日にリニューアルし、数々の三浦文学を生み出してきた三浦家の書斎で口述筆記が体験できるようになったほか、カフェと物販コーナーを融合した「氷点ラウンジ」が新たに登場した。

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