石狩川への旅 その20 愚かな旅人 旭川ラーメン村にてラーメンを食す!!

 さて、昼食タイムとなったが、旭川は全国的に有名な旭川ラーメンの街である。

 開高健は「愚者は食べ物の話をし、賢者は旅の話をする(蒙古古諺)。
 しからば、は愚かな旅人であろうか。」とオーパ!、オーパ!に書いていた。 
 
 僕も開高健を気取り、旅の合間にその土地の食べ物を食べてうん蓄するのがけっこう趣味で、ここ旭川のご当地グルメは何と言っても全国区の旭川ラーメンである。

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 これは全国ラーメンマップだが、日本の三大ラーメン(札幌、喜多方、博多)には及ばないが、僕感覚では全国ベスト5にランクインするりっぱなラーメンだと確信している。


 ラーメンそのものは、日本人の食生活に溶け込んでから100年にも満たない食べ物であり、インターネットで調べてみると、その概要が良くわかる。

 
 現在の我々の食生活には、カレーと並んで欠かすことの出来ない安価でしかもおいしい食べ物として定着している。

 
 雁屋哲原作、花咲アキラ画の漫画「美味しんぼ」で、ラーメン戦争なる章があるが、漫画ではあるが、ラーメンというものの正体が実に良く描かれている。


 ラーメンはスープ、麺、具の三つが程好く調和することにより、その調理人の目指す「ほんもの」の味が出てくる。

 さて、北海道のラーメンだが、1923年、札幌「竹家食堂」営業開始。札幌ラーメンの元祖で、北海道で初めてのラーメン屋の開業となる。

 現在のような濃厚な味噌ラーメンではなく、比較的あっさり目の醤油ラーメンがメインだった。


 1947に、北海道旭川に旭川ラーメンの『蜂屋』『青葉』が開業。この年が旭川ラーメンの生まれた年。


 この青葉という店が創業時の味を保ち続けて、旭山動物園から15分の場所にあるあさひかわラーメン村の中で、8軒の店の1軒として開業している。


 昼飯は、この青葉のラーメンにしようと考えて、ラーメン村に向かった。


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 このラーメン村壁画北海道東海大学旭川校の学生たちによって描かれた。

 大雪山や旭橋を背景に、石狩川に見立てた旭川ラーメンを美味しそうに食べている、旭山動物園の人気者君達を描いたもので、テーマは「旭川・ラーメン・結・絆」、なかなかの力作である。

 
 さっそくラーメン村に入ってみるとラーメン村神社という恋愛の神様「麺恋天」浮気心を戒める「麺真大王」の2体の神様が祀ってあった。

 
 ここで実際に結婚式も執り行われたとかで、それなりの神々しさも感じられた。


 店を構える8店舗は、青葉、いってつ庵、いし田、天金、山頭火、Saijo、一蔵、梅光軒のいずれ劣らぬツワモノ店。

 
 しかし目的の本命店「青葉」は行列の出来る大人気店で、30分~1時間待ちの様相、旅先なので、のんびりと新潟で待ってるような訳にも行かず、別の店という事になった。

 
 そこで、満席だったが待ち人がほとんどいなかった天金というラーメン屋に入った。


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 青葉は、スープに化学調味料を一切使わない1947年以来の本物の味を保っているといううたい文句だったが、天金は野菜や魚を一切使わず、豚骨・鶏がらを丸2日間とろ火でじっくり煮込んで作るスープに、中太ちぢれ麺が程好く絡み合った昔ながらのラーメンという売りだった。


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 これがその天金ラーメン、美味い事は美味いが、感動を覚える程のことも無く、青葉のラーメンを1時間待って食べた方が良かったかと思ったが、もう後の祭りであった。

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