"旅の詩"の記事一覧

旅人かへらずから〜西脇順三郎

旅人かへらず    青春の時代と呼べる頃は、西脇順三郎の詩が全く理解できなかった。 僕には、彼の詩を理解できる日は来ないだろうと確信していた。 還暦を過ぎた今、彼の詩を普通に感じている自分に少し驚いている。 まあ、月並みに言えば、「年寄り」になったということなのかと思っている。  この詩は全168節から出来て…
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香炉峰の雪(例の清少納言の・・・) 白居易

日高睡足猶慵起 小閣重衾不怕寒 遺愛寺鐘欹枕聽 香爐峰雪撥簾看 匡廬便是逃名地 司馬仍爲送老官 心泰身寧是歸處 故郷何獨在長安 (読み) 日高く睡り足るも、なお起くるにものうし 小閣にしとねを重ねて寒さをおそれず 遺愛寺の鐘は枕をそばだてて聴き 香爐峰の雪は簾をかかげてみる 匡廬(きょうろ)はすなわちこれ名を逃るる…
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ガルシア・ロルカの『ジプシー歌集』から夢遊病者のロマンセ

ラテンアメリカは大航海時代のスペイン、ポルトガルに発見され植民地化されて今日に至っているので、良かれ悪しかれ、この両国の影響を今でも引きずっている国々がほとんどである。この両国の好みがラテンアメリカ人気質にも反映して、ロルカはラテンアメリカ人には人気のある詩人である。彼は、多芸の人で音楽家、ピアニスト、画家等も兼務し、その才能を発揮した…
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