"旅の詩"の記事一覧

千曲川旅情の歌      島 崎 藤 村

   一小諸なる古城のほとり 雲白く遊子(いうし)悲しむ緑なす繁蔞(はこべ)は萌えず若草も藉くによしなししろがねの衾(ふすま)の岡邊日に溶けて淡雪流るあたゝかき光はあれど野に滿つる香(かをり)も知らず淺くのみ春は霞みて麥の色わづかに靑し旅人の群はいくつか畠中の道を急ぎぬ暮れ行けば淺間も見えず歌哀し佐久の草笛千曲川いざよふ波の岸近き宿にの…
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旅人かへらずから〜西脇順三郎

旅人かへらず    青春の時代と呼べる頃は、西脇順三郎の詩が全く理解できなかった。 僕には、彼の詩を理解できる日は来ないだろうと確信していた。 還暦を過ぎた今、彼の詩を普通に感じている自分に少し驚いている。 まあ、月並みに言えば、「年寄り」になったということなのかと思っている。  この詩は全168節から出来て…
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チリの国民的詩人 パブロ・ネルーダの詩「ぶどう酒」

ネルーダ・ぶどう酒  1971年にノーベル文学賞を受賞したチリの国民的詩人であり  反ファシスト活動家でもあったパブロ・ネルーダ  彼の詩集の中に「ぶどう酒」という詩がある。  それは大地の恵みを皆で飲み、そして歌おうという、祖国や民衆に思いを馳せた高らかな叫びの詩。  彼は外交官、政治家でしたが、大衆のために働く…
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